ユリア心理ライズオフィス

若き苦しみの恋愛依存だった自分がピタリ!と止んだきっかけ

夏バージョン🐳クジラの親子🌊

ユリア心理ライズオフィス 薄井


でももうあと10日間でお引越し。
…すぐ近くに移動するだけですが、一度慣れてしまったオフィスを離れるときは、いつも緊張する…🫨💦
名残惜しさもありつつ、前を向いて行こう‼︎

昔、命が救われたかのように感じた本のご紹介。

「魂の片割れ」とは何か 〜『饗宴(シンポシオン)』から読み解く愛と完全性の物語〜

プラトンの対話篇『饗宴』は、「愛(エロース)」をめぐる
一夜の饗宴で交わされた、哲人たちの深い議論を描いた作品📖

その中でも、若き苦しみの恋愛依存だった自分が🚑ピタリ!と止んだきっかけになったのが…、

アリストファネスの語る“魂の片割れ”の神話。

◇ 魂の片割れの神話:アリストファネスの演説

アリストファネスによると、かつて人間は球体で、四本の手と足、二つの顔を持っていた強大な存在だったとされます。

しかしその力を恐れたゼウス(神)によって真っ二つに引き裂かれ、今のような姿になった──。

こうして失われた“もう半分”を求めて人は愛を探し、惹かれ合うのだという。

これが、いわゆる「魂の片割れ(soulmate)」の神話の起源とされる部分の大略(´・∀・`)

このエピソードは、
ヒトがなぜ、特定の誰かに惹かれ、深くつながろうとするのかという、愛の根源的な問いに、物語を通じてアプローチしています。

◇ 科学者たちの視点から見た「片割れ」理論

ではでは、この「魂の片割れ」は現代科学と、どう結びつくのか(´•ω• ก`)?

例えば、
心理学の世界では、「補完性(complementarity)」という概念がしばしば語られます。

これは、自分にない資質を持つ相手に惹かれるという心理傾向です。

また神経科学では、人は過去の愛着スタイルやトラウマパターンを通して「馴染みある感覚」に惹かれる
という研究もあります。

つまり「魂の片割れ」は、単なるロマンチックなファンタジーではなく、人間の進化的・心理的なプログラムにも深く関わっている可能性があるのです。

しかもそれを、古代のギリシャでシンポシオンされていた…ということには、感動すら覚えます( ߹꒳​߹ )✨

たとえば、
トラウマを癒してくれるような存在や、自分にないものを見せてくれる相手。

それを“もう片方”と感じるとき、私たちは「魂の片割れ」と名付けたくなるのかもしれません。

◇ ディオティマの語る「愛」の真の目的

『饗宴』の終盤で登場するのが、ソクラテスを通じて語られる女預言者ディオティマの見解です。

ディオティマは、たいそう美しく賢い女性であるとされていて(♡˙³˙)

ディオティマは、愛とは、単なる肉体的な結びつきや情熱ではなく、真・善・美といった永遠の「イデア」へと魂を導く“はしご”のようなものだと説きます。
👏🏻✨

つまり、誰かに強く惹かれる愛の感情は、より高次な「美そのもの」を目指す出発点であり、

その相手との関係が深まるほどに、私たちは自己の魂の成長を志すようになる──。

ここで言う「魂の片割れ」とは、単に一緒にいて落ち着く相手ではなく、魂をより高みに引き上げてくれる“触媒”的な存在なのです。

◇ 「ソウルメイト」や「ベターハーフ」との関係性

現代でよく言われる「ソウルメイト」や「ベターハーフ(自分を完成させるもう一人の自分)」という概念も、

この『饗宴』の思想に深く根ざしているように思えます。

しかし本来の「魂の片割れ」の概念は、「運命の人」を探すことに終始するものではなく、

「愛とは、魂が完全性を求めて成長する運動である」
という哲学的な意味合いを含んでいます。

恋愛や友情において、「この人に出会って、私は大きく変わった」
「この人がいたからこそ、今の私がいる」──

そんな関係こそが、現代の「魂の片割れ」なのかもしれません。

◇ 出会いは、魂の旅の途中で

誰かと強く惹かれ合うとき、何かを思い出しているのかもしれません。

かつての自分、失われた感覚、そしてまだ見ぬ未来の自分…。

『饗宴』が教えてくれるのは、愛とは懐かしさと成長の記憶が交差する地点にあるということ。

そして、その愛を通じて、ヒトの魂はより善く、美しくなろうとするという希望です。

出会いのすべてが「魂の片割れ」と言えるわけではないけれど、

その人とともに、
どこまで魂が上昇していけるか──
それが本当の意味での「ソウルメイト」なのかもしれません( *˙ω˙*)و

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